2017年10月25日

相続税はどんな税金か、詳しく解説します

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相続税とは、亡くなった人の遺産を承継する際に課税される税金を言います。これによって富裕層に対して富が集中する事を防ぎ、富を再分配するという目的があります。生前贈与に対しても贈与税を課税しているため、課税回避が難しい税金と言えます。

税額の計算方法を詳しく解説すると、税額は遺産の額(借金などの負の遺産を差し引いた後の金額)から基礎控除額を差し引いた残額に税率を掛けて計算します。基礎控除額は富裕層以外の納税者に対して課税されないように定められたもので、3000万円に法定相続人の数に応じた金額を加算して求めます。

つまり、遺産の額がこの範囲内であれば課税されません。なお、法定相続人には相続放棄をした人や養子も数に含まれますが、養子は被相続人に実子がいる時は一人、いない時は二人までしか認められません。さらに、民法に規定する相続人の欠格事由に該当する場合や、家庭裁判所に相続人の廃除が認められた場合も含まれません。

また、仮に課税された場合であっても、配偶者の税額軽減や相次相続控除、贈与税額控除など、税負担を軽減しやすくなっている事も特徴です。特に、配偶者の税額軽減は、取得した遺産の額が法定相続分まで、あるいは法定相続分を超えた場合でも1億6000万円までは非課税となります。

ただし、被相続人の配偶者と一親等以外の者(代襲相続の場合を除く)が遺産を取得した場合は、生前贈与と同じ意味合いがあるため、税額が2割加算されます。こうした制度は、富の集中を防ぎ、再分配をするという相続税の目的を達成するため定められています。